さくら市は、国道439号線沿いの本山町中心部にあります。
さくら市は、山間にある自然豊かな本山町や嶺北地域で採れた、新鮮な野菜や特産品はじめ山の幸がところ狭しとならぶ人気の産直市です。
もちろん、本山町の棚田で穫れた棚田米やブランド米「土佐天空の郷」の販売もしています。
地域の農産物やお肉のほかにも、忘れてはいけないのが地元のお母さんたちお手製のお寿司やお惣菜に、素朴な味のお菓子など。
ここでしか味わえない優しい味です。
また、店頭では様々な催しも行われていて人気です。
ぜひ立ち寄ってみてください。
店頭にはキャンプやBBQに使える薪やスエーデントーチが並んでいます。
リーズナブルな価格で販売されているので密かな人気商品です。
クロモジって知っていますか?
和菓子をいただくときに添えてある楊枝がクロモジです。
また、アロマオイルの原料としてご存じの方も多いのではないでしょうか。
クロモジは群生せず、木々の間に自生する低木です
その枝や葉にはテルピネオール・リナロール・リモネンなどの成分によって豊かな香りがあります。
特に四国で採れるクロモジは香りが高いと言われています。
その枝を葉枯らし乾燥させたのち、焙煎したものが黒文字茶です。
黒文字茶は淹れたても美味しいのですが、煮出したあと冷やしていただくと、より香りが感じられます。
疲労回復や風邪の予防はじめ、抗炎症作用があるので喉の炎症を抑えたり胃腸のバランスを整えたりする効果があるといわれています。
黒文字茶を生産されている川端さんはご夫婦で本山町に移住されて林業に従事されています。
「山の恵みを余すことなくいただくということ。」
それは林業に従事するという選択をされた川端夫妻のポリシー。
木々の間にあるクロモジの木も粗末にせず山の恵みとして授かる。
棚田を抜け今は放置されてしまった茶畑を抜け、つづら折りの林道を進み、土をならした小道へと入る。
急にぱっと視界が広がると、そこには作業小屋と積み上げられた丸太や重機。また、広場には家の枠組みがあります。この地に手作りで家を建設されているとのこと。
周辺の山林が仕事場だそうだ。
作業の様子を見せてもらうとき、作業着とヘルメットを付けたあと山へ一礼をされているのが印象に残る。自然への敬意と感謝を込めて山に入るときには山の神様へのご挨拶が欠かせない決まりごとだそうだ。
チェーンソーを始動させ、手慣れた仕草であっという間に大木が切断される。
ただ、道を拓き、木を切って売ったり使ったりするだけが林業ではないそうです。
山や木を、子どもたちや次の世代に繋ぐということ。
豊かな自然を残し継承するだけでなく造林や植林によって、より良い形で山を手入れして行く。
川端夫妻はどんぐりから苗を育ての植林や、放棄された茶畑を手入れし再生されようという試みもされている。
未来へとつながる山の暮らし、一つ一つ積み重ねて行く家族の人生と手作りの新しい家。
「自然と共生し山に暮らす」
これからどんな暮らしがひろがるのか楽しみです。
川端夫妻はYouTubeやBLOGでも情報発信をされています。
吉野川の支流の中でもひときわ澄んだ清流の汗見川。その清流を横手に見ながら車で約十数分遡るとかつての小学校を利用した「汗見川ふれあいの郷 清流館」がある。
その敷地の一角から、なんともさわやかな香りが漂ってくる。
汗見川地域では、毎年真夏に川沿いを走るマラソン大会が開催されていて、その参加賞として長年親しまれているのが希釈タイプの「しそドリンク」だ。
35年ほど前から汗見川生活改善グループが製造し、夏の風物詩となっている。
過疎高齢化が進む中、この味を守り、地域の特産品としていかしていこうということで、平成26年から集落活動センター汗見川を中心に汗見川地域一丸となった「しそ」事業が始まった。
はじめは「しそドリンク」をアイスにしたら美味しいのではないかという案から、地元食品加工会社(有)さめうらフーズと連携し「おいしそアイス」が商品化された。
これを機に、ペットボトル飲料の「しそごこち」や飲む「しそ黒酢」、「おいしそサワーの素」などのしそ商品が生まれている。
清流館でそれらの原材料であるしそ抽出液の加工を行っている。
現在では20件ほどの方が栽培に取り組んでいる。
しそジュースの品質を高めるため、高知大学土佐FBCの協力を得て、しその品種を研究し、葉表が紫で裏が緑色の独特な品種を栽培している。
山間部の農産物は鳥獣被害が深刻な問題となっているが、今のところしそは被害にあっていない。
限られた面積でも収量を得られ、栽培しやすいので高齢化が進む汗見川地域では有望作物となっている。
現在では収量も増え、新たにしそ茶やしそ佃煮なども清流館で製造している。
一枚一枚、丹精を込めて葉を摘み乾燥させる。
しその収穫時期は六月下旬頃から八月にかけて。
メンバー総出で作業が続く日々。
乾燥させたしその葉は大きな袋にまとめられてしばし作業場の奥に高く積み上げられる。
それを直径1メートルほどの大鍋で炒る。
しそ特有のさわやかな香りが辺り一面を覆う。
しそ茶の出来上がりだ。
丁寧にパッケージされたしそ茶はどこか誇らしげに見える。
「おいしそ茶」は、そのまま乾燥させたものと、葉を手揉みした揉捻のニ種。
今回はそのまま乾燥させたタイプの「おいしそ茶」をいただく。
ガラスのポットに茶葉を適量入れる。
そして沸かした湯を注ぐと驚きの光景が。
湯が茶葉に触れた瞬間にポットの中が透明に近いブルーに染まる、まるで汗見川の清流を汲み上げたようだ。
そしてそのブルーは刻々と赤くなり、さわやかなしその香りと共にしそ茶が出来上がる。
さわやかな香りと喉越しのスッキリ感はこの上なくリフレッシュできる味わいだ。
※彩りの変化をお楽しみいただけるのは、そのまま乾燥させたタイプの「おいしそ茶」に限ります。
しその搾り汁と蜂蜜をあわせたしそジュースも爽やかさと甘味がベストマッチ。ジュースだけでなくアレンジ次第では料理などにも使えそうだ。
これから新しいしそのアイデアが増え、新商品がラインナップされていくことを望む。
たくさんの苦労をされたお話や、工夫されたアイデアの数々を語られる生産者グループの方達は皆一様に笑顔だ。
しそをはじめ汗見川地区の今後の農業、生産者グループの皆さんのこれからがとても楽しみだ。